世界遺産が日本で初めて登録され、11日で30年。地元の文化財や自然が「世界の宝」となり、知名度は一気に高まった。一方でオーバーツーリズム(観光公害)が発生したり、逆に集客効果を十分に感じられなかったりする地域も。新たな課題も生まれている。
1993年、自然遺産に「屋久島」(鹿児島県)と「白神山地」(青森県・秋田県)が、文化遺産に「法隆寺地域の仏教建造物」(奈良県)と「姫路城」(兵庫県)がそれぞれ登録され、日本初の世界遺産が誕生した。
「世界遺産は爆発的なアピール効果があった」。11月末に屋久島であったシンポジウムで、30年前の様子をよく知る屋久島環境文化財団の小野寺浩理事長が島への影響をこう表現した。
樹齢数千年の「縄文杉」で知られるが、以前は知名度は低く「屋久島といってもわからないから、種子島の隣の島と伝えていた」と地元の人たちは口をそろえる。
縄文杉にたどり着いても……
登録を機に、島への入り込み…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル